概要
HyperBackでVMのバックアップを取る際にデータの実使用量が少ないがバックアップに時間がかかることがあります。
これは仮想HDDの使用ブロックに基づいてバックアップが行われており、AIPの不具合ではありません。
使用ブロックと実際の実使用量が剥離している場合は、プロビジョニング方式によりますが減らせることも可能です。
尚、仮想HDDで使用ブロックが減らせる方式は[ 容量可変 ] [ シン ]のみです。
容量可変やシンの仮想HDDを使用するVMではハイパーバイザによって挙動が異なります。
Hyper-V:容量可変では使用ブロックはコマンドなどで減らせるがVHDXサイズは減らせない
ESXi:シンではVMDKサイズはコマンドなどで減らせるが使用ブロックは減らせない
詳細
- Hyper-V
Windows:可変の場合、データを削除すると使用ブロックが自動的に減るがVHDXサイズは拡張されたままです。
Linux:可変の場合、データを削除しても自動的に使用ブロックが減ることは無く、fstrimコマンドで減らせることが出来るがVHDXサイズは拡張されたままです。
方式 | Windows | Linux |
容量可変 | データを削除すると使用ブロックが動的に更新 |
データを削除しても使用ブロックが自動で減らせない |
容量固定 | ディスクサイズ = 使用ブロック | ディスクサイズ = 使用ブロック |
- ESXi
Windows:シンの場合、データを削除すると自動的に実使用量 ≒ VMDKサイズとなる。ただし使用ブロックは拡張したサイズのままで 使用ブロック > VMDKサイズとなります。
Linux:シンの場合、データを削除しても自動的に使用ブロックおよびVMDKサイズが減ることは無い。fstrimコマンドが成功すれば 実使用量 ≒ 使用ブロック ≒ VMDKサイズとなります。
方式 | Windows | Linux |
シン |
データを削除しても使用ブロックが減らせない |
データを削除しても使用ブロックが自動で減らせない |
シック(lazy) | データを削除しても使用ブロックが減らせない | データを削除しても使用ブロックが減らせない |
シック(eager) | ディスクサイズ = 使用ブロック | ディスクサイズ = 使用ブロック |
*各表の振る舞いはVMのチェックポイントやスナップショットが無い場合です。VMのチェックポイントやスナップショットがある場合は、この限りではありません。
*CBTリセットの方法はこちらをご覧ください。
*仮想HDDサイズ ≒ 実使用量にしたい場合は、下記コマンドを実施後にHyper-Vの場合は仮想HDDの最適化も併せて行ってください。
Windows: defrag <ドライブ文字:> /U
Linux: fstrim –v <mountpoint>
*fstrimを実行してnot supportと表示される場合は、fstabを default,discard と編集してOSの再起動を実施する必要があります。
対象製品
- ActiveImage Protector 2018 / 2022
コメント
0件のコメント
サインインしてコメントを残してください。