概要
Linux Editionでは、dattoドライバーを使用してオンラインバックアップ運用を行います。
スケジュール運用中は、このドライバーを使用し作成したスナップショット(.dattto,.datto1)を継続使用しフルや増分バックアップを行うため手動での削除は推奨しませんが、スケジュールを無効にする等、一時的に製品を使用しない場合、当該ファイルは残存し続けます。
このような時に手動で削除されたい場合には、記事の内容を確認しご対応下さい。
手動削除後もフルから仕切り直されるためスケジュール運用には支障が無い例
- スケジュールを無効化にする
- システム再起動直後
- システム丸ごとオンラインバックアップイメージのリストア直後
ドライバーの動作仕様
フルバックアップでは各ボリュームの10%を、増分バックアップでは各ボリュームの0.2%を消費し、各ボリュームのルートフォルダーに .datto または .datto1 という名前の隠しファイル (datto ファイル) を作成しオンラインバックアップを行います。
フルは .datto 、以降の増分では .datto1 -> .datto -> .datto1 とファイル名が変遷します。
システムを再起動するとファイルは残存しますが、使用中の情報(/proc/dattoinfo ファイルの情報)はクリアされる仕様のため、スケジュール運用において、システム再起動後の初回のスケジュールでは、フル、増分の時刻のいずれもフルからの仕切り直しとなります。
この時に datto ファイルが残っていたとしても作成し直し、ファイルサイズは各ボリュームの 10%以上になることはありません。
尚、datto ファイルは、ActiveImage Protectorのアンインストールを行う時には自動的に削除されますので、基本的にスケジュール運用中での手動削除は推奨しません。
上記を踏まえた上で、ファイルの確認や手動での削除が必要となった場合、以下の手順を参照しご対応下さい。
削除手順(以降のコマンドはターミナルを開いて管理者権限で実行ください)
1) dattoの運用状況を確認します。スケジュール運用していない場合、コマンドの結果、"devices" : [] は空の状態で出力されます。
# cat /proc/datto-info
{
"version": "0.12.1.1",
"devices": [
]
}
この状態の場合、datto ファイルを手動で削除しても運用に影響はありません。
ActiveImage Protectorをアンインストールしている場合、ファイル datto-info は削除されており上記コマンドはnot foundとなります。この状態で datto ファイルが存在している場合がございましたら、手動で削除ください。
スケジュール運用している場合(オンラインでフルや増分で運用中の場合)、"devices" :[] には下記のような情報が出力されます。
# cat /proc/datto-info
{
"version": "0.12.1.1",
"devices": [
{
"minor": 0,
"cow_file": "/.datto1",
"block_device": "/dev/dm-0",
},
{
"minor": 1,
"cow_file": "/.datto1",
"block_device": "/dev/sda1",
},
{
"minor": 2,
"cow_file": "/.datto1",
"block_device": "/dev/sda2",
}
]
}
この状態の場合、以降の手順によるスナップショットの削除は推奨しません。
2) スケジュール運用中に削除したい場合、dbdctl destroy "minorの数値" でスナップショットの一時ファイルを削除可能ですが、スケジュール運用中での実行は推奨しません。トラブルシュートを行う場合や、スケジュールをフルから仕切り直したい時にこの操作を行うことであれば問題ありません。
# dbdctl destroy 0
# dbdctl destroy 1
# dbdctl destroy 2
* この作業を行う場合は、全ての datto ファイルを削除下さい。例では "0","1",2"の3つの dattoファイルになります。
3) 以下のコマンドで .datto や .datto1 の存在有無と各ファイルのサイズを確認することができます。
# find /. -type f -name ".datto*" | xargs ls -lh
---------- 1 root root 51M 10月 23 04:00 /./.datto1
---------- 1 root root 2.1M 10月 23 04:00 /./boot/.datto1
-rwx------ 1 root root 1.2M 10月 23 04:00 /./boot/efi/.datto1
---------- 1 root root 51M 10月 23 04:00 /.datto1
# rm /./.datto1
..
手順 "1)"の"devices" : [] が空の状態であれば、運用中ではない状況のため、検出したdatto ファイルは全て rm コマンドで削除して問題ありません。
コマンドの結果で .datto や .datto1 が検出されない場合、スナップショットファイルは削除済みの状況です。
対象製品
- ActiveImage Protector 2018 Linux Edition
- ActiveImage Protector 2022 Linux Edition
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