概要
弊社製品は、増分バックアップを行う前に、バックアップ対象ディスクの構成変更などが発生すると、増分を継続できないためフルバックアップを作成する仕様です。起動環境上でも同様です。
DeployUSBやDeploy Media Creatorでデプロイ用の起動環境を作成し起動後、フルバックアップの操作でフルバックアップを作成すると、最初に旧世代のイメージセット(古いフル+増分)を自動削除してからフルを作成し始め、バックアップの作成に成功すると、最新のフルのみが2番目のボリューム(ラベル "Image Data")のルートに保存されます。
しかし、増分バックアップの操作では、後述の「事象の発生条件例」を満たすと、旧世代のイメージセットを自動削除せずフルバックアップの作成処理を行います。
事象の発生条件例
増分バックアップを行う前に、以下のような操作でディスクレイアウトを変更。
- ディスクの管理から、Cドライブを縮小し、未割り当てに新規ボリュームを作成
- 後方の回復ボリュームを削除しCドライブを拡張する
その後起動環境で起動し、増分をクリックし増分バックアップの作成を行う。
発生する問題
- 旧イメージセットが残ったままとなるため、エラー -702 (保存先の空き不足)が発生しやすい。
- 保存先に猶予があるとフルバックアップが作成されるが、2番目のボリューム(ラベル "Image Data")のルートフォルダーにおいて、
・旧世代のイメージセットのフル+増分と最新のフルが存在する場合、デプロイすると、旧世代のイメージセットの最新の増分でデプロイしてしまう。
・ 旧世代のイメージセットのフルと最新のフルが存在する場合、デプロイすると、「対象ディスクがソースと一致しません」と表示されデプロイできない。
複数世代のイメージセットが存在後の挙動
以下の挙動となりますが、この後に回避策を用いれば、運用に支障はありません。
- ボリューム内の最新のイメージセットを別フォルダーを作成し移動するか削除し、旧世代のイメージセットのみ残した状態でデプロイを実行すると、旧世代のイメージセットの最新の増分からデプロイされる。
- 増分バックアップを作成すると、最新のイメージを使用して増分バックアップを作成する。
増分作成直後のイメージセット例。上の2ファイルが旧世代のイメージセット、下の2ファイルが最新のイメージセットです。.aivはフルバックアップファイル、.aiiは増分バックアップファイルです。
A953C99C-4B5A-42A1-B594-297498564B4C_6430305F30303030315F6930303030302D3030303030.aiv
A953C99C-4B5A-42A1-B594-297498564B4C_6430305F30303030315F6930303030312D3030303031.aii
A953C99C-4B5A-42A1-B594-297498564B4C_6430305F30303030325F6930303030302D3030303030.aiv
A953C99C-4B5A-42A1-B594-297498564B4C_6430305F30303030325F6930303030312D3030303031.aii
また、上記のように、最新のイメージでフルを作成後、再度増分を実施した時に増分が1つ以上作成されている状況であれば、前述の問題は発生せず、デプロイをすると最新の増分を使用しデプロイが行われます。
回避策
現象発生後の回避策として旧世代のイメージセットを移動または削除してから、起動環境でフルバックアップから実施下さい。
手順
1) Windowsスタートメニューを右クリック > ディスクの管理でディスクの管理を開き、2番目のボリューム ラベル"Image Data" にドライブレターが割当たっていない場合、ドライブレターを割り当てる
2) エクスプローラを開き、"1)"で付与したドライブレターを選択しいずれかを実施
- サブフォルダーを作成し旧世代のイメージセットをサブフォルダーに移動
- 旧世代のイメージセットをPCのデスクトップなどに移動
- 旧世代のイメージセットを削除
対象製品
- ActiveImage Deploy USB 4
- Actiphy Rapid Deploy Deploy Media Creator
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