概要
RHEL9.xおよびクローンOSのLVM構成のシステムをベアメタル復元すると emergency mode となり起動出来ない現象が発生することがあります。
エージェントベースのイメージを起動環境で上書き復元した場合は発生しません。
エージェントベースやエージェントレスのイメージを新規環境に復元した場合に発生します。
現象を確認した構成
NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINTS
sda 8:0 0 1T 0 disk
├─sda1 8:1 0 1G 0 part /boot/efi
├─sda2 8:2 0 1G 0 part /boot
├─sda3 8:3 0 26G 0 part
│ ├─rhel-var_dumpsavearea 252:0 0 6G 0 lvm /var/dumpsavearea
│ └─rhel-var 252:1 0 20G 0 lvm /var
├─sda4 8:4 0 8G 0 part [SWAP]
└─sda5 8:5 0 988G 0 part /
原因
RHEL9.xおよびクローンOSではLVMの仕様変更により、デバイスのWWIDが変わってしまう場合にPVのスキャンが出来なくなります。
https://access.redhat.com/ja/solutions/7031432
回避策
LVMシステム復元後、 emergency mode に入る場合は下記回避策を実施下さい。
1) root のパスワードでログオンします。
2) システムを起動するため、 "vi /etc/fstab" でファイルを開いて、該当するボリュームをコメントアウトし保存します。今回の構成では /var および /var/dumparea の2つをコメントアウトします。
3) rebootします。ログオンできるようになるのでログオンします。
4) 手順 2) のコメントアウトを元に戻します。
5) 原因に記載のRedhatナレッジの手順で復旧します。
5-1) pvs コマンドで、出力で報告されたすべての誤ったエントリーを特定した後、
/etc/lvm/devices/system.devices ファイル内の問題のあるデバイス行をすべて削除します。
下記の IDTYPE=からPART=3までの1行)をviやgeditなどで開き、削除して保存します。
5-2) vgimportdevices -a コマンドを実行し、pvs -v で問題の解決を確認します。
6) システム再起動後、対象のボリュームを正しく参照できるようになります。
該当製品
- ActiveImage Protector 2022 Linux
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